普通の人が読むサッカー -2ページ目

私たちは忘れないでしょう

「いつもの空、いつもの風、そして、いつもの芝。
 しかし、空気だけは今年は違います。第78回天皇杯決勝戦。
 全国に共感を巻き起こしながら、今日最後の横浜フリューゲルス。
 対する清水エスパルスは、初めての決勝戦です。」


   99年1月1日第78回天皇杯決勝
   NHK山本浩アナウンサー試合前のコメント


 今シーズンの天皇杯決勝は例年通り1月1日に行われます。決勝の顔ぶれはジュビロ磐田と東京ヴェルディという、あまり新鮮味のない戦いです。ですが、天皇杯決勝は結構いい試合になることが多いので、両チームの健闘にぜひ期待したいところです。

 ところで、私は毎年天皇杯決勝が近づくと、98年に起こった大事件思い出してしまいます。日本がワールドカップに初出場した記念すべき年に起こったもうひとつの事件。わたしの横浜市民なのに『マリノス?うーん』を決定付けた事件でもあります。

 横浜フリューゲルスは93年のJリーグ開幕時から参加していた強豪チームでした。前園真聖、山口素弘、三浦淳宏、楢崎正剛といった、数多くの代表選手を輩出し、ジーニョ、セザール・サンパイオといった、現役ブラジル代表選手もプレーしていました。

 しかし、バブル崩壊後の不況のあおりを受けて、メインスポンサーが撤退し、経営難が発生。母体企業であった全日空は横浜マリノスとの合併を決断しました。

 合併と言っても、マリノスの選手はほぼ現状どうりで、フリューゲルスの選手のうち新チームに残るのは数名。ユニフォームはマリノスのものを使用。新チーム名は『横浜Fマリノス』ということで、フリューゲルスは事実上消滅することになってしまいました。

 サポーターは怒りました。選手も泣きました。もちろん私も横浜の一市民として怒り狂いました。『地元密着、地域貢献』と言いながら、『営業成績が悪いのでやめます』ってお前ら横浜市民をなめてんのか!ということで、強烈な反対運動が巻き起こり、ここぞとばかりにマスコミも飛びつき、てんやわんやの大騒ぎになりました。

 で、どうなったかというと、サポーター有志によって、横浜FCという、日本で最初の100%市民クラブが誕生する(実際は多々問題あり)ことになるのですが、それはそれ、フリューゲルスというチームは98年のシーズンを最後にやっぱり消滅することになってしまいました。

 フリューゲルスが最後に参加したのが第78回天皇杯です。この大会、フリューゲルスは強烈なパワーで勝ちつづけ、ついに決勝まで駒を進めることになりました。98年で終わるはずのチームが、たった一日だけ99年まで生きながらえたわけです。

 で、決勝戦の結果はどうだったかと言うと、

 勝ったよ。
 もちろん勝った!
 ブラボー!フリューゲルス!

「私たちは忘れないでしょう。
 横浜フリューゲルスという非常に強いチームがあったことを。
 東京国立競技場、空はまだ、
 横浜フリューゲルスのブルーに染まっています」


   99年1月1日第78回天皇杯決勝
   NHK山本浩アナウンサー試合後のコメント




------------------------------------------------
●第78回天皇杯決勝

横浜フリューゲルス 2-1 清水エスパルス

 得点 横浜:久保山、吉田
    清水:沢登

横浜フリューゲルス出場メンバー
GK 楢崎
DF 原田、前田、佐藤(尽)
MF 山口、サンパイオ、波戸、永井、三浦
FW 久保山、吉田

交代 アンデルソン
------------------------------------------------

ドラクエ風ドイツ戦

バラックは しゅーとを はなった!

楢崎は はんのうした!
ミス!きゃっちできない!

日本代表Aはようすをみている!
日本代表Bはようすをみている!
日本代表Cはようすをみている!
日本代表Dはようすをみている!

クローゼは こぼれだまをおしこんだ!

クローゼは 1てんめを てにいれた!


日本代表が ぼーるを きーぷした!
ミス!ぼーるを うばわれた!

バラックは かうんたーを となえた!
バラックは ぼーるを きーぷしている!

日本代表Aはまひしている!
日本代表Bはまひしている!

バラックは しゅーとを はなった!

かいしんのいちげき!

バラックは 2てんめを てにいれた!



大久保は ぼーるを きーぷした!
なんと! あっさりぼーるを うばわれた!

クローゼは かうんたーを となえた!
クローゼは ぼーるを きーぷしている!

日本代表は なかまをよんだ!

日本代表Aがあらわれた!
日本代表Bがあらわれた!
日本代表Cがあらわれた!
日本代表Dがあらわれた!
日本代表Eがあらわれた!

クローゼは おちついたしゅーとを はなった!

クローゼは 3てんめを てにいれた!


日本代表をたおした!

あの人は今 2005

 Jリーグチャンピオンシップ、トヨタカップ、J1J2入れ替え戦、天皇杯、高校選手権と、年末年始はサッカー三昧です。今年は日本対ドイツの代表の試合もあって、まったく目が離せません。
 しかし、この時期は、日本の選手にとっては契約更改の時期でもあります。

 Jリーグでは毎年100人以上の選手がチームを移籍します。ということは同時にそれくらいの人数が所属チームから契約を切られているということでもあります。
 今年の目玉はなんといっても現役日本代表の三浦選手(東京ヴェルディ1969)の移籍騒動ですが、こうした一部の選手を除き、移籍を余儀なくされたほとんどの選手が粛々と新たなチーム探しを行っているわけです。
 しかし、JリーグチームはJ1J2あわせて28チーム(来年から30チーム)あります。Jリーグだけではなく、アマチュアチームにもプロ契約をしている選手がいます。しかも日本中に散らばっていますので、選手もクラブも情報を集めるだけでも一苦労です。

 そこで、選手とクラブの労力を軽減するために「移籍リスト」という制度があります。契約が更新されない選手は、日本サッカー協会に希望すれば「移籍リスト」に載せてもらうことができます。日本サッカー協会が希望選手をまとめて定期的に発表してくれるのです。クラブはこの「移籍リスト」を見て、新たに契約可能な選手を簡単に見つけることができるという訳です。

 実は、この「移籍リスト」は一般にも公開されていますので、インターネット上で普通に見れます。以前、「ら」の話(「ら」参照)がありましたが、ファンもこのリストを見て、自分の好きな選手の動向を確認したりします。

 私も毎年このリストを見ていますが、毎年のように「かつてかなり活躍したものの、その後どこへ行ったかわからなくなった選手」に遭遇してしまいます。移籍リストは12月の第一週に始まり、次のシーズン開幕まで、ほぼ一週間ごとに更新されていきますので、この時期は、毎週のように「あの選手どうなった!?」とドキドキしながらリストを見る事になります。
 そして結局「移籍リスト○○号 ○○選手は引退しました」みたいに、ひっそりと引退してしまったりします。そんな時は少し悲しい気持ちになって、モニターの前で一人「お疲れ様」なんてつぶやいてみたりします。

 今年最初の移籍リストが公開されました。
 みなさんの知っている選手はいますか?

移籍リスト[第05-01号](04/12/7)

「ら」

 Jリーグもシーズンが終わり、毎年この時期になると、「ら」が話題になります。「レ」ではありません。「ら」です。「レ」は人の名前です(変なあだ名の選手たち参照)。

 シーズンが終了するとすぐに、来シーズンに向けて、多数の選手がチームを移動することになります。昔はチーム数も少なく、移籍もそれほど活発ではなかったので、メディアも選手の移動を、かなりの部分で報道できました。
 ですが最近はチーム数も増え、移籍も活発になったので、選手の移籍をまとまった形で報道することが難しくなってしまいました。

 数年前、こういう感じの記事が某スポーツ新聞のニュースサイトに掲載されました。

  柏レイソルの森川選手  9名に戦力外通告

 「ら?」ということで、これを読んだ柏レイソルのファンたちは大混乱に陥りました。果たして残りの8人は誰なのか?少なくとも森川よりも地味な選手だろう。森川より地味な8人って誰?その後、続報が発表されなかったことで、混乱はさらにエスカレートしてしまいました。

 それ以降Jリーグ各チームのファンたちは「ら」に敏感に反応するようになりました。
 今年は何人の「ら」族が誕生するのでしょうか?

とりあえず13人誕生(日刊スポーツ)

最後の戦い

 J2というのは、嫌な言い方をすると『君たち弱いから二番手グループね』ということです。
 なので、J1からJ2に落ちると

 「お客さんが減る」
 「試合数が増える」
 「スポンサーが減る」
 「マスコミに扱ってもらえなくなる」
 「ごっそりと選手がクビになる」
 「日本代表に選ばれなくなる」
 「有力選手は移籍してしまう」

 などなど、色々とクラブも、選手も、ファンも辛い目に会います。なので、柏レイソルとしては絶対負けたくないってことになります。
 当然、J2からJ1に上がれば、そのクラブチームはバラ色の未来を夢見ることができるので、アビスパ福岡としては、もう、絶対勝ちたいわけです。
 ドラクエ8に夢中になっている皆さんこんにちは。皆さんが新たなる冒険の旅に出発したころ、柏レイソルはリーグ最終戦を引き分けてしまい、J1での最下位が決定ししました。その結果、J2で3位になったアビスパ福岡とJ1・J2入れ替え戦を戦うことになってしまいました。

 このJ1・J2入れ替え戦で勝ったほうが、来期J1で、負けたほうがJ2で戦うことになります。

 仮に来年J2になったとして、再来年J1に上がれるかどうかなんてわかりません。コンサドーレ札幌や湘南ベルマーレのように、降格後、再浮上の兆しが全然見えないチームなんてざらにあります。

 負ければすべてを失う者と、勝てば栄光をつかむ者の直接対決です。J1・J2入れ替え戦というのは、チャンピオンシップやカップ戦決勝とは違った、ドロドロ感が凝縮されたなんとも言いがたい試合になります。

 この爽やかさとは程遠い、2004年度Jリーグ最後の戦いはホーム&アウェーで12/4(土)12/12(日)に行われます。
 それまでに、さっさとラスボスを倒して、両チームの健闘を祈りましょう。

【2004J1・J2入れ替え戦】組み合わせ決定

浦和、セカンドステージ制覇のワナ

 浦和レッズが2004年セカンドステージを制しました。おめでとうございます。優勝決定戦はグランパスに負けたのに、優勝!ということで、試合直後の選手たちの「喜んでいいのか?これ?」という表情が印象的でした。喜んでいいと思います。素晴らしい戦いぶりでした。
 来年からJリーグは一シーズン制になりますので、浦和は最後のステージチャンピオンということになります。そして、最後のJリーグチャンピオンシップへの出場権が与えられました。ここでファーストステージ覇者横浜マリノスに勝ってこそ真の王者です。

 しかーし!浮かれている場合ではないぞ!チャンピオンシップには大きなワナが待ち受けているのだ!
 ここで、数々のチャンピオンシップをくぐり抜けた鹿島ファンのこの私が、最後のチャンピオンシップに向けて、浦和レッズのためにチャンピオンシップのワナについて解説しよう。浦和びいきのみんなは必見!

自分たちのサッカーのワナ
 チャンピオンシップというのは、どのチームに勝てばよいかが決まっている戦いです。ここが総当りのリーグ戦と異なるところで、相手は自分たちの良いところをつぶしにかかってきます。
 チャンピオンシップでは「自分たちのサッカーをやって勝ちにいきます!」とか言っちゃって負けることがよくあります。かつて中村俊介選手が横浜マリノス在籍当時、そういうこと言って負けてました。今回、闘莉王がたぶんそういうこと言うでしょう。
 しかし、待て!ナビスコの屈辱を忘れたのか?最近エメルソンが、昔みたいに点を取れなくなったと思わないか?君たちの攻撃は確実に研究されているぞ!

第一戦で負けたらヤバイのワナ
 チャンピオンシップはホームアンドアウェーの2回戦で行われます。なので、第一戦のアウェー横浜で負けても、ホームで勝てばいい、と思ったら大間違いだ!おりゃー!
 私の記憶が確かなら、第一戦を落としてチャンピオンシップを制したチームはない!チャンピオンシップに残るぐらいのチームなら、確実に大人のサッカー(とりあえずひきわければいいや!みたいなサッカー)をしてくる。第一戦を落としてしまえば、第二戦はホームでも確実に相手のペースだ!
 しかも、相手は名将岡田武史率いる、名門横浜マリノス。海千山千のチームだ!第一戦は絶対落とすな!

負けたらすべてなかったことになる、どころか大変なことになるワナ
 そしてこれが最大のワナ。
 もし仮に負けてしまったとしたら、ステージチャンピオンだとか、年間でどれだけ勝ったとか、どんなに優れたサッカーをやったとか、そのすべてがチャラになる。ただの敗者になってしまうのだ!浦和レッズが顧みられる事はない!まったくない!それが世の常、チャンピオンシップの現実だ!
 「いい経験をしました。来年につながると思います」なんて甘い!甘すぎるぞ!これまで、チャンピオンシップに初出場して敗退したチームは、翌年必ず低迷しているのだ!
 浦和レッズよ!真の常勝チームになるためにはここで勝たねばならない!諸君らには勝つしか道がないのだ!

 ということでいかがでしたかチャンピオンシップのワナ。あーおそろしい。


   第1戦:2004年12月5日(日)/19:00キックオフ
   第2戦:2004年12月11日(土)/19:30キックオフ


トヨタカップのチケットが余っているらしい・・

 毎年12月になると、クラブチームの欧州チャンピオンと南米チャンピオンが日本に来て戦います。この大会は、トヨタがスポンサーになっており、通称「トヨタカップ」と呼ばれています。

 今年で25回目の開催となるトヨタカップですが、来年からは、「世界クラブ選手権」として、欧州と南米以外の地域のクラブチームも参加することになりました。
 ですので、長く欧州、南米、日本のファンに親しまれた「トヨタカップ」は今年で幕を閉じることになります。

 ところが、毎年チケットがすぐに完売してしまうほどの人気の「トヨタカップ」ですが、今年はどうも盛り上っていません。

 問題はどうも、今年の出場チームにあるようです。
 昨年で言えばACミラン(イタリア)、その前はレアル・マドリード(スペイン)、さらにその前はバイエルンミュンヘン(ドイツ)というように、毎年のように、多数のスター選手を抱えたビッグクラブが来日していました。ところが今年は欧州からはFCポルト、南米からはオンセ・カルダスという、かなり地味なチーム同士の戦いとなってしまいました。

 FCポルトはポルトガルの名門チームで、国内では無類の強さを誇ります。87年には欧州チャンピオンになりました。しかし、90年代、サッカー界に巨額のテレビマネーが流れ込むと、イタリア、スペイン、ドイツ、イングランドといった先進国のビッグクラブがスター選手を次々と獲得し、FCポルトは欧州レベルではなかなか勝てなくなってしまいました。
 ところが、2004年、モウリーニョ監督率いるFCポルトは、高度な戦術とチームワークで、スター選手を多数抱えるビッグクラブを相手に激闘を繰り広げ、なんと欧州チャンピオンに輝いてしまいました。

 一方そのころ、南米ではもっとすごいことが起こっていました。コロンビアのオンセ・カルダスという、コロンビア人以外はまったく知らないであろうクラブが、コロンビア人以外はまったく知らないであろう選手を率いて、南米の名門チームを次々と倒し、南米チャンピオンになってしまったのです。

 この両チームはともに、無名の選手をしっかりと地道にトレーニングし、高度な戦術とチームワークで戦ったチームです。資金力のあるクラブが世界中からスター選手をかき集め、我が世の春を謳歌する昨今、そうした風潮に敢然と立ち向かった2つのチームが欧州、南米双方でチャンピオンになったわけです。

 たしかに例年に比べると地味なチームです。トヨタカップ25年の中で最も地味なチームといえます。ですが、今年のトヨタカップはそんな両チームによる、ハイレベルな戦い、これぞサッカー!という試合が展開されるでしょう。

 最後のトヨタカップは12月12日17時から横浜国際競技場で行われます。お暇な方はぜひ見に行ってみてください。テレビでは日本テレビ系列で生中継されます。

トヨタカップ公式ホームページ

変なあだ名の選手たち

 『スシボンバー』こと、日本代表FW高原直泰選手(ハンブルガーSV)に新しいあだ名がつきました。新名称は『フィッシュ・シュテフェン(魚のフライ)』です。あまりにも、点が取れないので、「もうスシにはなれない」という事だそうです。

 サッカー選手はよくあだ名を付けられます。カズこと、三浦和良選手(神戸)は『キングカズ』です。なぜ『キング』なのかよくわかりません。『野人岡野』(浦和)はまあいいとして、『ゴン中山』(磐田)は何を意味するのかまったく不明です。

 特にブラジル人は、あだ名がそのまま登録名になっていたりします。しかも、あたかも本名であるかのように本人たちが振舞っていたりします。今回はあだ名がそのまま登録名になってしまったブラジル人選手たちを紹介しましょう。

『ジーコ』

 日本代表のジーコ監督の『ジーコ』は実はあだ名です。本名は「アルトゥール・アントゥネス・コインブラ」という名前です。なぜ、『ジーコ』になったのかというと『アルトゥジーニョ(アルトゥール坊や)』というあだ名がどんどん短くなって『ジーコ』になりました。
 ちなみに『ジーコ』というのは日本だけで通用する呼び方で、ブラジルでは『ズィッコ』と発音されます。サッカーマガジンが『ジーコ』と間違えて表記したことから日本では『ジーコ』になったという噂です。

『ドゥンガ』

 リオデジャネイロ州選手権優勝、UEFA杯準優勝、94年アメリカ大会優勝、98年フランス大会準優勝という輝かしい経歴を持つ、ブラジル代表永遠のキャプテンこと、ドゥンガ選手(ジュビロ磐田で97年Jリーグ優勝、ナビスコカップ優勝)も実はあだ名です。本名はカルロス・カエターノ・ブレドルン・ヴェーリという長ったらしい名前です。
 『ドゥンガ』というのはポルトガル語で「のろま」という意味です。ですから、「どぅんがー!どぅんがー!」と声をかけると「のろま!遅せーんだよ!」みたいな意味になってしまいます。実際、ドゥンガ選手は全然スピードがない選手で、のろま呼ばわりされているうちに、それがあだ名になったようです。でも、サッカーの歴史に残る偉大な選手になりました。

『カレッカ』

 カレッカ選手はパス、ドリブル、シュートといった技術面だけでなく、戦術眼に優れ、ゲームメイクも行うなど、FWのプレーに革命を起こしたブラジル代表の名選手です。『万能のプレーヤー』と呼ばれたそのプレースタイルは「万能型FW」というジャンルを作り出し、その後のサッカーの発展に多大な影響を与えました。キャリアの晩年は柏レイソルでプレーし、日本のサッカーにも大きな貢献をしています。
 そのカレッカ選手も、やっぱりあだ名です。『カレッカ』というのは「はげ」という意味です。偉大な選手に向かって「はげ!」とは何事かと思うのですが、実はカレッカ選手は禿げていません。なぜ、『カレッカ』なのかは私の中では長年の謎です。

『レ』

 今年J2ヴァンフォーレ甲府に加入したレアンドロ・セザール・デ・ソウザ選手のあだ名です。
 なんだこれ。



レ選手、加入のお知らせ [ 甲府 ]

おそるべきジンクス

 サッカー界にも様々なジンクスが存在しますが、有名なジンクスのひとつに「ペレの予想した優勝チームは必ず優勝できない」というのがあります。ペレはサッカー史上最高の選手として「サッカーの王様」と呼ばれていますが、欧州選手権やワールドカップの優勝予想をすると必ずはずします。
 ちなみに前回の2002年ワールドカップでペレの予想はアルゼンチン、フランス、イングランド、ポルトガルでした。実際の優勝はペレの母国ブラジルです。

 Jリーグで有名なのは「負けないよ!」の呪いです。

 2002年、Jリーグ2ndステージで無配の浦和レッズは首位を独走していました。第9節名古屋戦でも勝利。首位をキープしました。

 試合後のヒーローインタビューで、ミスターレッズこと福田正博選手は優勝を熱望するファンの声援に応えるため、開口一番

 「負けないよ!」

 すばらしい瞬間でした。

 その後

 第10節  vs鹿島   ●1-2
 ナビ決勝  vs鹿島   ●0-1
 第11節  vs東京V   ●0-1
 第12節  vs市原   ●0-1
 第13節  vsG 大阪  ●0-1
 第14節  vsF東京  ●0-1
 第15節  vs横浜   ●0-1
 天皇杯   vs福岡   ●1-2

 なんと!首位を独走していた浦和はまさかの8連敗!そのまま福田選手は引退してしまいました。そして・・・2003年、福田選手のいないシーズンが開幕。

 ナビ予選   vs磐田   ●0-2
 ナビ予選   vs東京V   ●0-1
 第1節    vs鹿島   ●1-3
 第2節    vs名古屋  △0-0
 第3節    vs磐田   ●0-1

 まさに悪夢です。
 この次の試合でようやく勝てたのですが、ここまで13試合0勝12敗1引き分け 得点3失点17という、とんでもないことになっていました。
 これ以後、Jリーグに所属する選手で「負けないよ!」とインタビューで発言する選手は一人もいません。

 呪いの始まり(サンスポ)

最初に観る試合9条件

 私が生まれて初めてスタジアムで観た試合は、15年ほど前(記憶は定かではない)サッカーがまだマイナースポーツだった頃、友人に連れられて行った、国立競技場で行われた何とかというエキジビジョンマッチでした。引退した世界の名選手を集めてチャリティみたいな感じだったと思いますが、詳しいことは覚えていません。
 唯一覚えているのは、試合終了後の「じーーーこーーーーやめないでくれーーー」という野郎どもの野太い声です。スタジアムのいたるところで涙混じりに声を張り上げるおっさんたちがいました。
 それからしばらくしてジーコは鹿島アントラーズでプレイすることになり、私は必然的に鹿島のファンになりました。なので、私が鹿島のファンであることは、三つ子の魂百までという言葉もあるように、自分ではどうしようもないことなのです。

 このように、最初にスタジアムで観る試合というのは、後々のサッカー観を決定づける重要なイベントです。はじめてサッカーの試合を見に行こうという方のために、最初の試合はこうあるべき条件というのをお教えしましょう。

条件1 季候がいい

 これはかなり重要ですので最初に挙げてみました。サッカーは雨天決行のスポーツなので、下手すると極寒の土砂降りの中での観戦と言うことは十分考えられます。(くわしくは盛り上がらない試合参照)これが初デートだったりすると最悪です。必ず週間天気予報等を参考に、梅雨、台風、豪雪は避けましょう。極寒、猛暑もきついです。

条件2 知っている選手がいる

 やはり、どこの馬の骨ともわからない人間をなかなか応援する気にはなりません。なので、日本代表など、知っていて、かつ好感の持てる選手が出場する試合に行くと良いでしょう。

条件3 タイトル、昇格、降格がかかっている

 やはり気の抜けた試合は観たくないものです。選手が自然と気合いが入ってしまう試合を観に行くほうがよいでしょう。今シーズンの残り試合で言えば、こちらの5試合が確実です。

 11/ 3 ナビスコカップ決勝          浦和 対 FC東京
 12/ 5 Jリーグチャンピオンシップ第一戦   横浜M 対 たぶん浦和
 12/11 Jリーグチャンピオンシップ第二戦   横浜M 対 たぶん浦和
 12/12 J1J2入れ替え戦          未定
  1/ 1 天皇杯決勝              未定

条件4 それなりに人が入る

 観客席が寂しいと、心まで寂しくなります。やはり、多くの人々とともに感動を分かちあいたいものです。条件3を満たせば、自然と解消されます。

条件5 自由席のチケットを買う

 意外に思われるかもしれませんが、私は自由席をお勧めします。なぜかというと、スタジアムには変なやつも来るからです。甲高い声で奇声を上げる、頼んでもいない解説を延々述べる、ノリが極端に悪い、酔っぱらっている、デブの肉がこっちの席まではみ出している、息がくさい、などなど、それだけでゲンナリします。自由席であれば、トラブルなく他の席に移ることが出来ます。

条件6 攻撃力がある、もしくは守備がザルなチームの試合を観る

 得点が入らないと、なんだか損した気分になってしまいがちです。そこで、勝とうが負けようがとりあえず得点シーンが観られるように、攻撃力がある、もしくは守備がいまいちなチームの試合を観ましょう。前者では浦和レッズ、後者ではセレッソ大阪をお勧めします。

条件7 わりあい近くでみれる

 私は横浜に住む鹿島ファンですので、鹿島まで試合を見に行くのはとても大変です。行き帰りの移動で体力の半分は使ってしまいます。マリノスを愛せたらと何度も思いました。みなさんはこんな過ちを犯さないようにしてください。

条件8 タオルマフラーを買う

 タオルマフラーは冬暖かく、夏は汗が拭けるという超優れものアイテムです。さらに、タオルマフラーを巻くと、別にそんなに好きじゃないチームでも、なぜか応援に力が入ってしまうという不思議な力があります。さらにいいところは、スタジアムを出た瞬間カバンにしまってしまえば、ユニフォームカップルが感じる「何となく恥ずかしい思い」を避けることが出来ます。

条件9 体調を整えておく

 私は下痢のせいで、3-2の試合の全ゴールを見逃した経験があります。必ず体調は整えておきましょう。