アジアでいつも負けてしまう話 | 普通の人が読むサッカー

アジアでいつも負けてしまう話

 ワールドカップ最終予選第一戦は、ロスタイム、大黒将志選手の得点でなんとか北朝鮮に勝つことができました。いやーアジアは侮れません。

 一方そのころ、もうひとつのアジアの戦いが始まろうとしていました。ワールドカップや、アジアカップは代表チームの戦いですが、クラブチームのアジアの大会もあります。
 Jリーグチャンピオンになると、A3チャンピオンズカップとAFCチャンピオンズリーグの参加権が自動的に得られます。Jリーグからアジアへ、さらに大きな舞台で戦うチャンスが与えられるわけです。

 2004年のJリーグチャンピオン横浜・F・マリノスは東アジア3カ国のチャンピオンが集う、A3チャンピオンズカップに参加しました。で、昨日大会が終わり、マリノスは3位でした。
 なにやっとんじゃいマリノス!と普通ならなりそうなもんですが、Jリーグのクラブチームがアジアの舞台で負けるのはいつものことなので、特に何の問題にもならず、すぐに忘れ去られてしまうことでしょう。
 
 なぜJリーグチームがアジアの大会で負けてしまうかと言うと、真剣にやっていないからだと言われています。
 今回マリノスは口では「タイトルを取りに行く!」と勇ましかったのですが、選手にけが人やコンディション不良が相次ぎ、レギュラーとは程遠い状態で戦いました。前回はA3チャンピオンシップとAFCチャンピオンズリーグの日程が重なり、ユースの選手を試合に出していました。これではまともに準備してのぞんだとはとてもいえない状況です。
 こういうことはマリノスに限ったことではなく、Jリーグのほかのチームも同様です。アジアの試合に関しては「勝つように努力するが、勝つために無理はしない」というのがJリーグのクラブの基本的なスタンスです。
 なぜこういうことになるのかというと、理由は簡単です。儲からないからです。

 A3チチャンピオンズカップの優勝賞金は約4000万円、AFCチャンピオンズリーグは6000万円となっています。それに対してJリーグの優勝賞金は2億円、ナビスコカップや天皇杯でも1億円もらえます。Jリーグは開幕前にゼロックススーパーカップと言う一試合だけのエキシビジョンマッチを行いますが、一試合で、優勝賞金3000万円です。ちなみに、韓国Kリーグの優勝賞金は約1500万円だそうです。
 それでも、大会自体が盛り上がれば、やる意義もあるのですが、マスコミも、ファンもほとんどアジアの大会に興味を示しません。アジアの大会に出場することはほとんどボランティア扱いで、「罰ゲーム」と揶揄されることもあります。
 アジアで勝つより国内で勝つほうが実入りがよければ、営利企業であるプロクラブとしては国内重視の姿勢はやむえないでしょう。
 というわけで、なんとなく参加したマリノスはA3で負けてしまいました。

 ところが、AFCチャンピオンズリーグのほうはちょっと今年は毛色が違いそうです。今年からAFCチャンピオンズリーグに優勝すると、トヨタカップに変わって新しく誕生する世界クラブ選手権に出場できることになったのです。ヨーロッパや南米のクラブと世界一の座を争うチャンス!ということで、AFCチャンピオンズリーグは今年から盛り上がるかもしれません。
 今年のAFCチャンピオンズリーグは横浜・F・マリノスとジュビロ磐田が参加します。

 ということで、気になるAFCチャンピオンズリーグの日程なのですが、えー、私もよく知りません。


  ※「三ツ沢で会いましょう」は今週は一回お休みです。